今年度の特別展

特別展 「うらぐわし布勢水海(ふせのみずうみ)」―十二町潟の考古と民俗―

     令和5年10月20日(金)~11月12日(日)

 氷見市南部に位置する十二町潟(じゅうにちょうがた)は、かつて布勢水海(ふせのみずうみ)と呼ばれ、奈良時代には越中国守大伴家持が舟を浮かべて遊覧したことで知られる。家持が詠んだ布勢水海に遊覧する賦の返歌として、越中(じょう)を務めた大伴池主が詠んだ長歌に「うらぐはし布勢水海に」の一節がある。「うらぐはし」とは「心細し」と書き、心に染み入り、えもいわれず美しい様を表す。布勢水海の風景は、都人をはじめ多くの人びとの心をとらえたのである。

 ただ、布勢水海はたんに風光明媚なだけの存在だったわけではない。潟周辺に暮らす人びとは長年重湿田での米作りを営み、水害にも悩まされてきた。水郷地帯ならではの生活の知恵やその苦労の歴史はこの地域で使用されていた民具にも表れている。
 
 当館では、平成17年に布勢水海をテーマに特別展「水辺の人びと ―布勢水海の歴史をさぐる―」を開催した。それから18年が経過する中で、上久津呂中屋(かみくづろなかや)遺跡や中谷内(なかやち)遺跡といった潟縁に位置する能越自動車道関連遺跡の発掘調査によって、多くの遺物が出土し、縄文時代や奈良・平安時代に関して新たな知見が得られた。また、潟舟タズルや泥を掻き揚げるジョレンといった潟周りの特徴的な民具についても、新たな資料を多数収集することができた。

 そこで、令和5年度の特別展として、あらためて布勢水海をテーマとし、いわば通史編だった「水辺の人びと」に対して、本特別展では考古学的、民俗学的な話題を中心に、布勢水海とその折々の人びとの暮らしとの関わりについて紹介したい。



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おしらせ

むかしの氷見をあるく ~氷見まちなか歴史探訪~ 

「むかしの氷見をあるく」では、博物館学芸員のガイドで、過去の風景を想像しながら、市街地ウォーキングを楽しみます。
氷見町大火編、江戸時代編、室町・戦国時代編、縄文・弥生・古墳時代編の4回のコースがありますので、好きな時代をのぞいてもよし、全ての時代を制覇するもよし、ぜひこの機会に参加してみませんか。

 開 催 日 時
 第1回 氷見町大火編 
     令和5年 9月16日(土)9:30~12:00
 第2回 江戸時代編 
     令和5年 9月30日(土)9:30~12:00
 第3回 室町・戦国時代編 
     令和5年10月 7日(土)9:30~12:00
 第4回 縄文・弥生・古墳時代編
     令和5年10月21日(土)9:30~12:00

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氷見市文化財センター一般公開のおしらせ

平成27年3月2日に国登録有形民俗文化財になった「氷見及び周辺地域の漁撈用具」のほか、神通川の笹舟とその部材、農具などの民俗資料(民具)を見学できます。
学芸員が随時解説を行います。

場所:氷見市文化財センター
  (氷見市中田645番地:旧女良小学校)
  ※申込み不要、入場無料

【令和5年度 氷見市文化財センター開館日】
 開館時間:午前9時~午後4時
 4月22日(土)、5月27日(土)、6月24日(土)、
 7月22日(土)、8月26日(土)、9月23日(土)、
 10月28日(土)、11月 4日(土)、
 11月25日(土)、3月23日(土)

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「氷見及び周辺地域の漁撈用具」国登録有形民俗文化財に

平成27年3月2日(月)、氷見市立博物館が収蔵・展示している「氷見及び周辺地域の漁撈用具」2,853点が、国登録有形民俗文化財に登録されました。
当館では、このうち約400点を常設展示室にて展示しています。

(1)名 称 氷見及び周辺地域の漁撈用具
(2)所有者 氷見市
(3)所在地 富山県氷見市
      (氷見市立博物館、氷見市文化財センター)
(4)点 数 2,853点

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氷見市「孫とおでかけ支援事業」に参加しています!

氷見市立博物館に、お孫さんとおじいちゃんやおばあちゃんが一緒に入館する場合は、入館料が無料になります。
お孫さんと氷見を発見する楽しいひとときをお過ごしください。
※平成28年4月29日(金)より実施。
※市外の方も無料です。