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 氷見地方の庶民の暮らしの有り様を紹介する、氷見の民俗シリーズ展の第7回展。

 平成3年度は、嫁取り(婚礼)に際して、花嫁が重風呂敷(嫁風呂敷)や重掛け(掛け袱紗)・重布団とともに嫁ぎ先に持参した嫁のれん等を展示して、氷見地域の明治から大正・昭和10年代までの嫁取り習俗の変遷を紹介しました。

 嫁のれんは、婚礼の際に箪笥や長持・挟み箱等の嫁入り道具とともに花嫁が嫁ぎ先に持参するもので、氷見では嫁取り当日、オイ(広間)とヘヤ(茶の間)との境に吊るされたこの嫁のれんを潜って、花嫁は輿入れするものだとされていました。

 古くは、木綿地の三巾で、図柄や色調もたいそう渋いものが多かったのですが、明治末年頃から大正期になると、より豪華な縮緬[ちりめん]地や羽二重[はぶたえ]地の四巾のものが中心となり、昭和期以降はそのほとんどが縮緬地の五巾のものにとって代わられました。それにつれ、図柄や模様も鳳凰や松竹梅・鴛鴦[おしどり]・陣幕・薬玉[くすだま]・檜扇・楼閣山水・宝船等、吉祥模様を友禅染にしたものが多くなりました。

 本展覧会では、氷見地方に伝わるこうした嫁のれん30点余のほか、重掛けや重風呂敷・重布団等80点を展示し、あわせて明治期から大正・昭和初期頃の婚礼習俗の有り様を紹介しました。




「氷見の嫁のれん展」展示風景

会 場 氷見市立博物館特別展示室
会 期 平成4年2月29日(土)から3月25日(水)まで
観覧料 無料。ただし、解説図録を実費販売。
図 録 『特別展 氷見の嫁のれん展』

 H4年3月発行、A4判、40p、200円。
 (表紙:カラー、本文:モノクロ、カラー図版2p)


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