昭和30年代を境として、日本の社会は大きく変貌を遂げました。第2次世界大戦による破壊と、極端な物資不足による混乱の20年代を経て、昭和30年代に始まる高度経済成長期には「国民所得倍増計画」が謳われ、大量生産と大量消費のサイクルのなかで、それまで長らく家庭で使われていた衣食住の生活用具や漁撈・農耕などの生産用具が廃棄されていきました。
一方、各家庭へは、当時のいわゆる「三種の神器」と持て囃された、テレビと電気冷蔵庫・電気洗濯機をはじめとして、あらゆる分野の工業生産品があふれるように入ってきました。
こうした暮らしの大変化は、ひとり大都市と大都市周辺だけでなく、全国的な規模で地方の町や農村、漁村などにもその影響が及び、地域の姿と日々の暮らしは一変しました。
この特別展では、日本の社会の大きな変換点となった昭和 30年代という時代と、昭和30年代の庶民の暮らしにスポットを当て、急激に姿を変えて行く社会と、氷見の人たちの暮らしの実際について紹介しました。
|