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富山県内では最近古代・中世の墓地や中世の火葬場の発掘調査例が知られるようになってきました。こうした調査の成果によって、過去の「葬制」の様子が少しずつ明らかになってきています。
その一方で、現代の「葬送」と「年忌」に関する儀礼と習俗は、この数十年で大きく変貌し、今後も急速に変化する社会の中で、ますます姿を変えていくものと思われます。
「死」は忌むべきことではありますが、我々の先祖が「死」に対してどのように対処してきたかを知ることは、むしろ今の時代に必要なことではないでしょうか。
そこで氷見地域を中心とした「葬送儀礼と習俗」の移り変わりを、仏教とのかかわりを通して紹介しました。
展示では、近年県内各地で発掘調査が行われた古代・中世の墓地・火葬場からの出土資料を展示し、また近世における往生観を示す資料として、「見返り阿弥陀像」「山越阿弥陀図」「二河白道図」を出品しました。また地域の事例として「妙好人おのよ」関係資料、さらに葬儀や葬送に関する古い写真や市内に残る火葬場の写真を紹介。また、近世・近代の葬送儀礼の様子については、図録に調査成果を掲載しました。
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見返り阿弥陀立像 |
山越阿弥陀図 |
会 場 |
氷見市立博物館特別展示室 |
会 期 |
平成10年3月6日(金)から3月29日(日)まで |
観覧料 |
無料。ただし、解説図録を実費販売。 |
図 録 |
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『特別展 来世への旅立ち』
H10年3月発行、A4判、46p、300円。
(全てモノクロ) |
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