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平成20年、氷見市稲積川口遺跡で見つかった川跡から、7世紀前半の馬鍬が出土しました。馬鍬は代掻き用の農耕具で、古墳時代前期に大陸より伝来したとされます。出土した馬鍬は台木に11本の歯を持ち、その基本的なつくりは昭和30年代まで使われていた馬鍬とほとんど変わらないものです。
この馬鍬を例にとるまでもなく、戦後、農業の機械化により様変わりする前に使われていた農耕具は、もちろん地域差や年代による違いもありますが、一方で長い年月を受け継がれてきた機能的なかたちを持つ、極めて完成度の高いものでした。
この特別展では、稲積川口遺跡出土の馬鍬をはじめとする出土資料と、近現代まで使い続けられた馬鍬や犂、田舟などの農耕具を比較し、時代や地域の違いによる道具のかたちやつくりの変化と、それでもなお存在する普遍性を紹介しました。
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特別展「農耕具のすがた」展示風景 |
展示構成
・稲積川口遺跡出土品
(馬鍬・田舟・板梯子・須恵器・土師器など)
・鞍川中B遺跡出土品(珠洲焼・土師器・曲物など)
・江上A遺跡(上市町)など、県内の出土農具ほか
・農具(馬鍬・犂・鋤・鍬など)
・田舟(タズルのテンマ、射水平野のタズル・カンコなど)
・馬鍬復元モデル
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会 場 |
氷見市立博物館特別展示室 |
会 期 |
平成24年10月19日(金)から11月11日(日)まで |
休館日 |
月曜日(10/22、10/29、11/5) |
時 間 |
午前9時から午後5時まで |
観覧料 |
無料 |
行 事 |
【資料解説会】
日時 : 平成24年10月20日(土) 午後2時〜3時
会場 : 氷見市立博物館特別展示室
【図書コーナー】
図書館との連携事業のひとつとして、会期中特別展テーマに関する
図書コーナーを閲覧室に開設。 |
図 録 |
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『特別展 農耕具のすがた −変わる道具、変わらぬ道具−』
H24年10月発行、A4判 48p、400円。
(本文:モノクロ44p、カラー図版4p) |
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