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氷見地域の庶民の暮らしの有り様を紹介する、氷見の民俗シリーズ展の第8回展。本年度は、平成3年度に開催した「氷見の嫁のれん展」に続き、嫁取り(婚礼)の際に花嫁が着用した打掛けを中心に、振袖(紋付き)や子供用の晴着の一つ身や、四つ身紋付き等40点余を一堂に展示・紹介しました。
打掛けは、古くは武家を中心とする上流婦人らの礼服ないしは上着で、帯を締めた着物の上からさらに掛けて着用する、小袖形式の着物をいいます。氷見地域では、袂の長い振袖の上に着用するところから、一般には「上着」といい、なかでも嫁取りの当日、生家から嫁ぎ先への道中に着るものを「道中上着」とか「道中着」といい、婚家で着替えるものを「本上着」といって区別しました。
明治中期頃までのものは、黒色繻子地に松竹梅を刺繍したものが多く、明治後期から大正期にかけて、繻子のほか紋綸子[]や縮緬[]・斜子[]・塩瀬[]地で、しかも朱や紫・紺色などそれまで見られなかった新しい色が好まれるようになりました。
また、同展解説図録では、「産育にともなう習俗」・「嫁取り(婚礼)に伴う習俗」・「葬送と弔祭にともなう習俗」・「成人と年祝いにともなう習俗」等、人生儀礼にともなう習俗の変遷を紹介しました。
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「氷見の婚礼装束展」展示風景
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会 場 |
氷見市立博物館特別展示室 |
会 期 |
平成5年3月5日(金)から3月28日(日)まで |
観覧料 |
無料。ただし、解説図録を実費販売。 |
図 録 |
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『特別展 氷見の婚礼装束展』
H5年3月発行、A4判、44p、200円。
(表紙:カラー、本文:モノクロ、カラー図版2p)
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