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 本展覧会は、昭和62年3月に開催した特別展「氷見の絵馬展」の後を受け、62年度に未調査のまま残された市内90箇所余りの神社や寺院に奉納された絵馬の悉皆調査の成果を、前回の調査分と合せて展示するもので、市内190箇所余りの神社や寺院に残る830点余りの絵馬群のなかから80点余りの絵馬を紹介しました。

 また、悉皆調査の結果集積された資料は、本展覧会の解説図録「氷見の絵馬展2」のなかで「氷見の絵馬(全) 目録・解題」の形で全て公開しました。

 従来、「絵馬」は、神仏に対して五穀豊穣をはじめ、降雨祈願や止雨祈願、あるいは無事・安全祈願のほか、諸病治癒祈願など様々な現世利益を求める人たちが、各々の祈願に際して絵馬という具体的な形に託して祈願の成就を願い、また祈願成就のあかつきには報謝の思いを絵馬という形に託して奉納したとされています。一方、江戸時代後期から幕末期をピークに数代にわたって大量の絵馬の制作と販売にあたった越前福井の「万司仙人」や「万司[まんし]」らの手になる「夢楽洞[むらくどう]絵馬」と称される一群の絵馬のなかには、こうした「信仰」とはやや距離をおく形で、たとえば上方への旅記念や土産として持ち帰られ、北陸各地の神社に奉納された絵馬もみられます。

 本展覧会では、今回の調査で明らかになった50点を超える「夢楽洞絵馬」や他の多くの絵馬を通して、文献史料だけではわかりにくい江戸時代から明治時代の社会の様子やしくみ、庶民の暮らしの有り様を探りました。





「氷見の絵馬展2」展示風景

会 場 氷見市立博物館特別展示室
会 期 平成9年2月28日(金)から3月23日(日)まで
観覧料 無料。ただし、解説図録を実費販売。
図 録 『特別展 氷見の絵馬展U』

 H9年3月発行、A4判、90p、500円。
 (表紙:カラー、本文:モノクロ、カラー図版2p)


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