 |
人間が生活をいとなむうえで、この地に生きる動物たちとのかかわりを避けることはできません。ひとつには食料としての肉の利用や、道具としての骨や毛皮の利用という直接的な関係性があります。氷見市内の貝塚や洞窟遺跡では、そうした縄文時代の人びとと動物のかかわりを示す多様な動物の骨や骨角器などが出土しています。また縄文時代には、土器の表面にヘビやイノシシなどをモチーフとした装飾を施す例が見受けられますが、いずれもヘビやイノシシを生命力の象徴として、祈りを込めて作られたものと考えられます。
人びとと動物のかかわりは縄文時代だけにとどまりません。食料として、狩猟や農耕など生業のパートナーとして、畏怖や信仰の対象として、あるいは生活や生業を脅かす害獣として、現在まで連綿と続く人びとのいとなみのなかに動物たちはさまざまなかかわりを持ってきました。
この特別展では、遺跡出土の動物骨や骨角器のほか、縄文時代から現代までの人びとと動物のかかわりを振り返り、人びとのくらしや文化に与えた影響を紹介しました。
|



特別展「人々のいとなみと動物たち」展示風景
|
展示構成
・氷見の動物考古学
…朝日貝塚・大境洞窟・上久津呂中屋遺跡等、市内出土の動物骨・骨角器・土製品 等
・人びとのいとなみと動物たち
…鹿槍・鯨桶・鯨包丁・カワウソの毛皮 等
・祈りと動物の造形
…獅子頭・上日寺鐘楼蟇股「唐獅子」・蒲田白山神社木彫狛犬・島尾神明社石製狛犬 等
・現代の人びとと動物たち
…イタセンパラ(アクリル封入標本) 等
|
会 場 |
氷見市立博物館特別展示室 |
会 期 |
平成25年10月18日(金)から11月10日(日)まで |
休館日 |
月曜日(10月21日・10月28日)および11月5日(火) |
時 間 |
午前9時から午後5時まで |
観覧料 |
無料 |
行 事 |
【資料解説会】
日時 : 平成25年10月19日(土) 午後2時〜3時
会場 : 氷見市立博物館特別展示室
【図書コーナー】 図書館との連携事業のひとつとして、会期中特別展テーマに関する
図書コーナーを閲覧室に開設。 |
図 録 |
 |
『特別展 人びとのいとなみと動物たち−生活・文化・信仰−』
H25年10月発行、A4判 64p、400円。
(本文:モノクロ60p、カラー図版4p) |
|
|
|HOME|過去の特別展示一覧|今年度の特別展示|常設展示|図録の通信販売| |