竹里山は、中尾・泉・地区にまたがる標高137mの丘陵頂部と、その周辺部分を指す通称です。市街地や海上から独特の山容を望むことができ、江戸時代には網下ろしの目印としても利用されていました。
竹里山は氷見地域の歴史を知る上で大切な山ですが、近年では市民にあまり知られていない山になっています。この特別展では以下の三つのテーマを設け、改めて竹里山の紹介を行いました。
1:竹里山の麓にあたる鞍川地区で実施された、道路建設に先立つ発掘調査によって出土した、弥生時代中期と中世の資料を紹介。
2:竹里山の中腹には不動尊を祀った岩屋があり、江戸時代には氷見庄三十三番札所のひとつになっていた。また、麓の白山神社には平安後期の木造仏が納められており、近くの水田からは同時期の金銅仏が出土している。古代・中世・近世と、竹里山をとりまく信仰の様子を紹介。
3:竹里山の頂上にある中世の山城、千久里城を、平成15・16年度に市教委が実施した測量や発掘調査の成果をもとに紹介した。また、その城主とされる鞍河氏の動向についてあわせて紹介。
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