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科学技術が発達した今日、雨乞いは急速に忘れられつつある習俗といえます。
氷見とその周辺地域には、雨乞いに関する八十例ほどの記録や伝承があり、その中には現在も続くものがあります。
大きな河川のないこの地域では、農作業に必要な水の確保に苦労をしてきました。そのため、日照りが続くと作物の豊かな実りを願って、さまざまな手段で雨が降ることを求めています。
雨を乞うということは、きわめて素朴で根源的な行為といえますが、多様な自然災害が予測される今日、日照りという災害に立ち向かった先人の姿を知ることは、未来を見据える上で重要なことではないでしょうか。
この特別展では、古代における雨乞いを出土遺物や「万葉集」から探るとともに、近世から近代まで山や里で行われた、越中や能登の雨乞いの様子を取り上げることで、地域の歴史の一端を紹介しました。
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特別展「雨を乞う」展示風景
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展示構成
県内遺跡出土古代土馬・馬形資料のほか、氷見市内や石川県羽咋市・七尾市・中能登町の雨乞い関連資料、写真パネルなど約120点を出品しました。
特に、氷見市上日寺行田池出土半鐘は、化学分析や製作技法の調査成果とあわせて、初公開しました。 |
会 場 |
氷見市立博物館特別展示室 |
会 期 |
平成26年2月28日(金)から3月23日(日)まで |
休館日 |
月曜日(3月3日・3月10日・3月17日) |
時 間 |
午前9時から午後5時まで |
観覧料 |
無料 |
行 事 |
【資料解説会】
日時 : 平成26年3月1日(土) 午後2時より
会場 : 氷見市立博物館特別展示室
【図書コーナー】
図書館との連携事業のひとつとして、会期中特別展テーマに関する
図書コーナーを閲覧室に開設。 |
図 録 |
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『特別展 雨を乞う−豊作への願い−』
H26年3月発行、A4判 55p、400円。
(本文:モノクロ51p、カラー図版4p) |
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