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常設展示室の「氷見の民家」では、季節ごとにしつらいを変えています。
春には、前座敷が春祭りの「
出立ちの宿」をイメージしたしつらいになっています。
氷見市域では、4月中の休祝日や、その前日に合わせて行われる春祭りの日には、親類縁者や親しい人たちを招いて盛大に祭りが催されます。
春祭りの日には獅子舞が披露されますが、およそ10軒に1軒宛「
獅子舞宿」が設けられます。
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獅子舞宿はまた中入りの宿ともよばれ、ここで獅子方連中一同は酒食の持て成しを受け、一服します。
40〜50軒の在所なら4〜5軒、70〜80軒の在所なら7〜8軒の宿が設けられます。このうち、最後の宿を入宮の宿とよび、一番最初の宿を出立ちの宿とよびます。出立ちの宿では、たいてい祭り当日午後に勤められる在所の宮での祭典に合わせ、獅子方連中は装束を整え、足拵えをします。
今、出立ちの宿では大勢の青年団員が捜し物をしています。同年の春祭りの後、入れておいたはずのものが衣装箱の中に入っていないということで、上へ下への大騒動です。
また、部屋の中央では、団長や副団長、会計のほか、獅子舞の世話役らが届けられた祝い酒と野菜の煮染めなどで一杯やりながら、獅子舞の段取りについて最後の詰めを行っています。
こうした出立ちの宿は、以前はたいてい青年団長宅が宛てられていましたが、近年は混雑を嫌って地区の公民館を出立ちの宿にしている所が多くみられます。
獅子舞宿で獅子舞の準備万端を整えた獅子方連中は、出立ちの獅子舞とよぶ比較的短い獅子舞を2つ3つ振った後、地区の宮へ向います。 |
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氷見市立博物館 〒935-0016 富山県氷見市本町4-9 TEL : 0766-74-8231 /
FAX : 0766-30-7188 / E-mail : hakubutsukan@city.himi.lg.jp
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