朝日長山古墳出土品(考古資料)

更新日:2023年12月14日

朝日長山古墳は氷見市朝日本町の丘陵標高約25mにかつて所在した古墳です。全長は約43mと推定され、古墳時代後期としては、県内最大の前方後円墳です。埋葬施設は北部九州に系譜を辿れる竪穴系横口式石室で県内最古の横穴式石室と考えられています。昭和25年(1950)4月に土砂採取地で氷見高等学校歴史クラブが発見し、昭和27年(1952)に石室の発掘調査が行われました。昭和44年(1969)には埴輪が発見され、続く昭和47年(1972)には氷見高等学校歴史クラブと氷見市教育委員会が石室残存部と埴輪出土地及び埋葬施設の発掘調査を実施し、富山県の考古学史上高く評価されました。また、埴輪は県内で初めての発見となりました。

石室内部から鉄製品・金銅製品・玉類・須恵器・土師器といった質・量とも豊富な副葬品が出土しています。特に、冠帽は朝鮮半島南部(伽耶(かや))に系譜を求めることができます。被葬者が古墳時代後期のヤマト政権(前方後円墳体制)に属しながらもその主体性が認められ、中央と地方の関係を示す貴重な資料といえます。

古墳時代後期県内最大規模の前方後円墳のこれら出土品は、富山県の古墳時代後期の歴史や社会を理解する上で貴重な一括資料です。

朝日長山古墳出土品

朝日長山古墳出土品

文化財の情報

所有者

氷見市(氷見市立博物館)

数量

68点

概要

古墳時代後期。装飾品(冠帽)や馬具(杏葉)、埴輪等。後期古墳の出土品として、質・量ともに県内でも類を見ず学術上重要な一括資料

この記事に関するお問い合わせ先

博物館

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