定置網漁業国際交流事業

更新日:2020年03月27日

目的

 氷見市では、環境にやさしく、資源の持続的な利用が可能な漁法として注目されている本市発祥の定置網をテーマとして、「世界定置網サミットin氷見」をはじめに、国際協力事業や地域活性化など次のことを目的に各種事業を推進しています。

  1. 開発途上国等への技術指導と普及を通じた国際協力
    水産資源の適切な保存管理と持続的利用への貢献
  2. 市民の氷見市に対する誇りを持ってもらうとともに、国際感覚豊かな人材の育成
  3. 漁業の活性化による地域活力の創出
  4. 定置網の歴史や構造等の研究
  5. 諸外国との魚食文化の交流

定置網トレーニングプログラム事業の実施(2000年度から2002年度)

(注意)「定置網漁業国際交流事業」~定置網発祥の地からのメッセージ~ pdf を御参照ください。

1)2000年度

  • コスタリカ共和国と中国から5人の研修生を氷見に招き国際定置網実地研修事業を実施
  • 県内の人を対象に定置網シンポジュームの開催
    自治体国際化協会の助成

2)2001年度

  • コスタリカ共和国における「海外技術指導事業」の実施
    漁業関係者や水産高校生等23名の氷見定置網漁業国際交流団を派遣
  • 定置網新世紀フォーラムの開催
    全国から漁業者関係者等の参加の下、日本で初めての定置網漁業に関する全国大会を開催(この大会の模様は、NHK金曜フォーラムの番組を通し全国放送された)

 (注釈)水産庁、JICA、自治体国際化協会助成

3)2002年度

  • 世界定置網サミットin氷見を開催
    35の国と地域から政府関係者や研究者、漁業団体代表者の参加の下、5日間をとおし、「21世紀の地球社会に求められる漁業の姿や、定置網漁法を通した国際協力について議論。
    海洋環境の保全や、世界へ環境にやさしい定置網漁法の発信と普及、国際交流・協力を通じた定置網技術の向上と人材育成など「氷見定置網サミットin氷見宣言が採択された。

 (注釈)水産庁、富山県、自治体国際化協会、JICA等の助成

JICA研修の協力

 2003年度から毎年、JICA水産部門の研修で数コースの海外漁業研修生を受入れている。
(2003年~2009の7年間で、延べ79カ国113名)

東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)への協力

 2003年度に、世界定置網サミットに参加した東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)から、タイで定置網漁業導入に向けた事業を実施するため、氷見市にその技術指導の協力が要請された。氷見市はこの要請を受け、2003年度及び2004年度に定置網漁業者を派遣し技術指導に協力してきた。

タイJICA草の根技術協力事業の実施

 SEAFDECでのプロジェクトが2004年度で終わったが、タイでそれが定着するには、まだ技術の支援などが必要なため、氷見市が事業主体となって、JICA草の根技術支援事業(タイ国資源管理型沿岸漁業技術支援)の採択を受けて、2005年度から2007年度までの3ヵ年事業として行っている。

  1. カウンターパート タイ国立東部海洋漁業開発センター(EMDEC)
  2. 期間 3年間(2005年度から2007年度まで)
  3. 総事業費 約15,000千円
  4. 主な事業内容
    • タイ漁業者等を対象に氷見市での技術研修
    • 氷見の漁業専門家をタイへ派遣し、現地での技術指導
    • 必要な資器材の提供(市内漁業者の寄付等)

1)2005年度事業

  • タイ漁業者等を対象に氷見市での技術研修(4月、3名)
  • 氷見の漁業専門家をタイへ派遣し、現地での技術指導(9月及び12月、延べ6名)

2)2006年度事業

  • タイ漁業者等を対象に氷見市での技術研修(4月、3名)
  • 氷見の漁業専門家をタイへ派遣し、現地での技術指導(9月及び12月、延べ6名)
  • 氷見から訪問団の派遣(9月30日から10月7日)
    • 団員:市長、国際交流協会、漁業関係者、マスコミ等14名

(1)タイ国訪問の目的

  • タイ国における定置網国際協力事業の理解を深め、全国的普及を図るためにタイ国水産局等を訪問する。
    <訪問先>タイ国水産局、ラヨン県、バンペー市等
  • タイ国において国際セミナーを開催し、東南アジア参加諸国に環境にやさしい定置網漁法の発信と普及を図る。
    <参加予定国>インドネシアなど東南アジア諸国のSEAFDEC研修生等
  • これまで定置網国際協力事業に協力いただいた各機関を表敬する。
    <訪問先>東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)、在タイ日本大使館、JICAタイ事務所、タイ国東部海洋漁業開発センター(EMDEC)等
  • タイ国へ派遣する漁業専門家の活動を視察し、及び激励する。
    <今回の活動>定置網の敷設作業(2カ統目)及び網起し作業

(2)インドネシア訪問の目的

 既に漁業専門家の派遣要請があるインドネシアの定置網導入に向けた諸情勢の調査を行う。
<訪問先>インドネシア海洋水産省、在インドネシア日本大使館、JICAインドネシア事務所等

  • タイでの国際セミナー開催(10月3日から10月5日)
    参加者:タイ水産局、在タイ日本大使館、東南アジア諸国の漁業関係者等
    10カ国、111名

3)2007年度事業

  • タイ漁業者等を対象に氷見市での技術研修(4月、3名)
  • タイ国ラヨン県知事及びバンペー市長を氷見へ招聘(4月、氷見市招聘2名+東京海洋大学招聘4名+自費26名=32名)
    定置網視察、氷見漁港及び水産加工場視察、海峰小学校で生徒と交流
    <目的>2006年度、定置網漁業の国際セミナーをタイ国において開催し、タイ国水産局やラヨン県、バンペー市の関係者に定置網漁業の優れた特性等について一定の理解を得た。そこで、タイ国要人に本場氷見の定置網を実際に見て一層理解を深めてもらい、タイ国における定置網漁業の定着を図るため、ラヨン県知事及びパンペー市長を氷見に招聘した。
  • 氷見の漁業専門家をタイへ派遣し、現地での技術指導(9月、3名)
  • 2005年度から始まった本事業での最後のタイ国訪問となることから現地に敷設された定置網の最終点検及び技術指導を行った。(12月、4名)
    また、これまで本事業に協力いただいた各機関及びラヨン県、バンペー市を表敬する。
    <訪問先>タイ国水産局、ラヨン県、バンペー市等

インドネシアJICA草の根技術協力事業への協力

 東京海洋大学が進めるインドネシアJICA草の根パートナー事業で、漁業指導者のインドネシア派遣、定置網等の氷見視察受入れや漁具資材等の提供などについて協力した。

  • 事業名:南スラヴェシ州の持続的沿岸漁業のための村張り定置網による漁村コミュニティ振興
  • 期間:2007年8月~2010年8月
  • 場所:南スラヴェシ州ボネ

1)2007年度

  • インドネシア派遣指導(10月、1月、2月に延べ6名)
  • 氷見視察研修(11月にボネ漁業者代表、ボネ水産高校長の2名)

2)2008年度

  • インドネシア派遣指導(6月、11月に延べ5名)
  • 氷見視察研修(7月にボネ水産高校教員1名、3月にボネ漁業者リーダー1名)

3)2009年度

  • インドネシア派遣指導(6月、11月に延べ5名)

4)2010年度

  • インドネシア派遣指導(6月、7月~8月に延べ5名)

添付ファイル

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富山県氷見市鞍川1060番地
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