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氷見だからこそできる 自給圏づくりのススメ 〜「NPO法人・ひみ森の番屋」ほか 佐藤文敬さん〜(おらっちゃ広報vol.5)

更新日:2017年12月5日このページを印刷する

佐藤文敬さん

撮影:利波由紀子

他の地方都市と同様に、氷見市でも人口減少が進んでいます。一次産業に従事する人は減り、学校は統廃合され、そして高齢化による介護問題にも直面しようとしています。さて、氷見市は果たして、このまま衰退していく“無力な田舎”なのでしょうか。

いえ、決してそうではないはずです。
「サントスさん」の愛称で親しまれる、宮崎県出身のIターン者・佐藤文敬さんの活動を通じて、氷見という“ちょうどいい田舎”だからこそ実現できる持続可能な社会づくりについて、みんなで夢を膨らませていきましょう。

森からの恵み

記憶に残ることだけを、選択していく。

上田(うわだ)地区や久目地区など里山が豊かに残る地域で、さまざまな活動を行っているサントスさん。“半歩先行く里山暮らし”をテーマに放置森林の整備や里山体験の提供等を行う「ひみ森の番屋」。移住してきた人たちが地域の魅力を再発掘していく「氷見のたから探し研究所」。さらに、子どもたちへの学習支援など、2015年3月に移住してわずか2年でこの活動量かと、ただただ驚かされます。

「森の番屋」

撮影:利波由紀子

森の番屋での作業風景

そんなサントスさんには、あるひとつの信念があります。

「人生、記憶に残ることしかやらない」

高校時代の一方的な授業には、ほとんど記憶に残るものがなかった。心底、もったいない時間だった。だから、これからは、そういう無駄な時間は使わない。そんなふうに心に決めたのだと言います。それ以降、サントスさんは社会の常識を鵜呑みにすることなく、自ら考え選択していく人生を一貫して歩んでいます。

竹林と佐藤さん

撮影:利波由紀子

歩んで来たその先に、氷見があった。

郷里の宮崎県で高校を卒業後、埼玉大学の教養学部に進学。途中、休学して山形の農家に居候しながら地域づくりに触れ、大学のゼミでは、人間の差別意識を社会学的に研究する教授のもと、様々な社会問題について学んでいきました。

その後、行政コンサルタントの会社に勤務し、2004〜2005年の「平成の大合併」を経験。4年勤めた後、2008年から世界一周の旅に出ます。

「60カ国ぐらい回ったかな。たくさんの国を訪れるのがテーマだった。印象深かったのはイスラム教の国々で、特にイエメン、シリア。旅人に親切にしなさい、ってコーランにも書いてあって」

このように、日本の地方を見つめ、一方では、異なる常識を持つ世界を眺めて─、“振り子”をぶらんぶらんと振るように、サントスさんは、世の中の見方や自分の価値観のバランス感覚を整えていきます。

帰国後も、“電気を使わないことで得られる幸せ”を模索する「非電化工房(栃木県那須町)」に住み込みで働いたり、内閣府の地域密着型インターンシップ(就業体験)に参加して、地域の課題解決と起業の方法について学んだり。

そんな時に起こったのが、2011年3月11日、東日本大震災でした。

支援団体に所属し、1ヶ月後には、サントスさんは被災地に。宮城県内を中心に避難所回りや仮設住宅支援、そして、福祉施設の支援や気仙沼市にある「前浜コミュニティセンター」の再建プロジェクトにも尽力していきます。そうして、サントスさんは、地元コミュニティとの対話を重ねながら、3年間という時間を被災地で過ごしてきました。

このように、常識や日常の裏側にある様々な出来事に目を向け、現場に飛び込み、体験を通して、“生きる”ということへの知恵と技術を積み重ねてきたサントスさん。そんなサントスさんが、今後の人生の可能性を感じて選び取った移住先が、この氷見でした。

氷見に残る里山の風景

撮影:利波由紀子

 

みんなが安心して暮らせる“田舎モデル”を。

海・山・里の資源に恵まれ、金沢や高岡など周辺都市部にも遠すぎず、近すぎず。そして、大都会よりも何をやるにも“小回り”がきく。自由な創造力を働かせれば、色んな価値を生み出し得る“隙間=活動の場”が、そこかしこに。このような“ちょうどいい田舎・氷見”と出逢って2年。サントスさんには、叶えたい夢があります。

─氷見だからこそ実現できる、伝統と最先端が融合したハイブリッドな社会システムをつくりたい。食・エネルギーをつくる“農林業”、大人も子どもも楽しんで学べる“教育”、そして、医療・健康を支える“福祉”。この3つの事業を市民自らで生み出していけるような場をつくりたい。

「都会とは違う住まい方だったり、働き方、時間の使い方だったり。教育のあり方にしても、ケアの仕方にしても、そう。都会的な知恵やデザインを取り入れながらも、田舎だからこそある多様な資源も活かしていける、そんな地域をみんなでつくっていけたらなって、思っています」

軽トラに積載した丸太
森で木を伐採する佐藤さん

その第一歩として、実践・体験を主軸とした、里山活用プログラムや教育事業の立ち上げなどを計画中です。

「目指すものは壮大だけれど、多くの仲間が加われば、きっと夢も現実に。子どもからお年寄りまで、みんなの持続的な幸せを実現させる“田舎モデル=氷見モデル”を、一緒に形づくっていきましょう」

サントスさんが思い描くこの大きな未来図は、まだまだデッサン段階。この“絵”は、サントスさん一人で描けるものではありません。みんなの“してみたい”や“できる”が集まって、彩りが添えられてこそ、未来への可能性の幅が広がっていくのです。

例えば…
・一緒に、プロジェクトの全体図を描いてみたい。
・教育や子どもに関わることに興味がある。
・食や農を通して地域を豊かにしたい。
・言葉で、写真で、映像で、心に届くメッセージを発信したい。

 などなど、あなたがこの氷見で描きたいと思う“色”は、何色でしょうか。もし、あなたがサントスさんの夢に心躍るものを感じたら、ぜひ、あなたの“してみたい”や“できる”を携えて、その一歩を踏み出してみませんか。

 

■「ひみ 森の番屋」のFacebookページは こちらより  

■「氷見のたから探し研究所」のホームページは こちらより  

■「氷見のたから探し研究所」のFacebookページは こちらより  

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[ 政策推進担当 ]
〒935-8686 富山県氷見市鞍川1060番地  Tel:0766(74)8011 Fax:0766(74)8255 お問い合わせ

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