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「こども食堂」という、大きな家族のカタチ 〜「ふじみだいこども食堂」向優子さん〜(おらっちゃ広報vol.6)

更新日:2017年12月5日このページを印刷する

「こども食堂」向優子さん

近年、子どもたちがひとりきりで食事をする“孤食”が、全国的に問題視されています。家族で食卓を囲む温かい風景が失われつつあることは、氷見でも決して無縁ではありません。そんな中で、子どもの居場所づくりをテーマに、地域ぐるみで賑やかな食事の場を再生させようと挑戦し続けている人がいます。「ふじみだいこども食堂」・向優子さん。無くなりそうならば、みんなでもう一度つくればいい。型にはまらず、ざっくばらん。向さんの力強い歩みは、私たちに“新しい家族のカタチ”を示してくれています。

ふじみだいこども食堂

  子どもを生かし、子どもに生かされて。

新しい住宅が立ち並ぶ柳田の藤見台地区。そんな閑静な住宅街にある藤見台公民館からは子どもたちの元気な声が聞こえてきます。「ふじみだいこども食堂」が開かれる日は、特に賑やか。2月の「こども食堂」では、おばあちゃんの手作りかんぴょうが入った恵方巻きをみんなで作りました。

みんなで作る恵方巻

活発に遊び回っていた子どもたちも、いざ恵方巻き作りが始まると、お手本を示してくれる地元のおばあちゃんの手元にちゃんと注目。巻き簾(す)の上に海苔を敷いて、ご飯は平らに…。さあ、みんな上手にできるかな?

色とりどりの恵方巻の具材たち

具も盛りだくさんで、目にも鮮やか。おばあちゃんたちが、台所で一つひとつ大切に準備してくれた具材です。

恵方巻を自分で巻いてみよう!

そして、その具材を、小さな手でていねいに並べます。さあ、まずは見よう見まねで、チャレンジ。自分で食べるものを、自分の手を動かして作る。子どもたちにとって、とてもいい経験です。

おっきくて、ほおばりきれるかな?

口より大きな恵方巻きをがぶり。子どもたちには、やはり相当なボリュームだったらしく、「おっきい」、「食べきれない」などと笑いながらも、みんなきれいに平らげていました。えらいね!

今では月2回「こども食堂」を開けるようになりましたが、そこに至るまでには、さまざまな苦労がありました。

向さんがこの藤見台公民館で子育ての支援活動を始めたのは、2012年のこと。まだ学童保育の認可がおりる前で、子どもたちも先生の数も少なく、閉鎖の話も出るくらいだったといいます。「でも、なにがあろうと、ここは絶やしたらあかん」。そういった思いで向さんは活動を続けました。

なぜそこまで頑張ってこられたのでしょう? そんな疑問に、「子どもたちのためですかね」と、向さんは笑って答えてくれました。

実は、子育てよりも仕事、という時期がかつてあったという向さん。しかし、ここで働き始め、懐いてくれる子どもたちと向き合っていく中で、いつしか“自分の都合”よりも“この子たちのため”を、自然と優先できるようになっていました。

こども食堂の様子

 

第二の家や。自分の家と変わらん。

自分の子も人の子も、かけがえのない存在。子どもたちを、食という面から、もっとしっかりと支えることはできないか。そんなふうに思い巡らせていた時に、無料で子どもたちに食事を提供する「こども食堂」という取り組みがあることを知り、「これだ!」と思ったそうです。

こども食堂の大事な協力者たち

そこから、「きときと100歳体操」で公民館に足を運ばれたおばあちゃんたちをはじめ、地域の人たちの協力を得て、氷見市初となる「こども食堂」を開いたのは、それからわずか数週間後、2016年8月のことでした。暑い夏にぴったりの“流しそうめん”を企画し、きゅうりやトマトなど手作りの夏野菜もたくさん持ち寄られて、まるで“大きな家族”で食卓を囲んでいるようだったと言います。

第2の家や。自分の家と変わらんって、そんな風に言ってくれる子どももいるんですよ」と話す向さんは、とても優しい目をしていました。

子どもたちのお父さん、お母さんにとっても、おばあちゃん方をはじめとする地域の人たちにとっても、そして、向さん自身にとっても、ここは大切な“みんなの家”。子どもも大人もそれぞれに生かし合える、“新しい家族の関係性”を育む場なのですね。

子どもたちといっしょ。楽しみやよ。すごく楽しみ。

活動仲間の清水みさこさん

[活動仲間の清水みさこさん]

5年ほど前に柳田に越してきた清水さん。藤見台公民館で行われた「きときと100歳体操」に参加した際、「こども食堂」への想いを語った向さんの情熱に触れて、それ以降、この活動をサポートし続けています。「もともと灘浦の方で百姓してたから、ここでも畑借りて、ちょっとずつ作っとる。そこで採れた野菜を、持ってきたりしとる」。

2月の「こども食堂」で出された恵方巻きのかんぴょうも、清水さんが育てた夕顔(ウリ科の植物)から手作りしたもの。「梅干しも作って持ってきたよ。シソの粉もみんな。うちにあっても食べきれんから、ここで食べてもらおう、と」。

そんな清水さんに子どもたちもよく懐いています。そう、まるで本当の“おばあちゃん”に甘える“孫”みたいに。

世代間を超えた結びつきができて、うれしいんです。

多嶋亜由美さん、高平八千代さん

[参加した子どもたちの保護者・多嶋亜由美さん、高平八千代さん]

「こども食堂には、ほぼ毎回参加していて、普段は学童保育も利用しています。おばあちゃんたちは、私たちが作らないような煮物とか手の込んだものを出してくれます。子どもにも、そういう料理を食べさせてあげたい。手の足りない時は、配膳なども手伝っています」

「普段は、おばあちゃんたちから、生活の知恵や料理の仕方を教えてもらっているばかりだから、年に1回、感謝ということで、私たち若い世代が、おばあちゃんたちにご馳走する日があります。そういう結びつきができて、本当にうれしいんです」

 

子育てしやすい未来へ向けて。

こども食堂の利用者、大切なこどもたち

産声を上げたばかりの「ふじみだいこども食堂」。この「こども食堂」を、氷見市にもっと普及させたい。努力の甲斐あって、4月から設備費の一部を県が予算化してくれることも決まりました。 「でもまだまだ、夢の実現のためにも、まずは関心を寄せて、できれば手伝ってくれる人が増えてほしい」と向さんは話しています。季節ごとの飾りづくりなど工作が得意な人、メニューを栄養的な面も含めて考えてくれる人など。あなたも、子どもたちの未来を支える“新しい家族”になりませんか。

 

(記事中の写真撮影:木原盛夫)

 

■「氷見きときとこども食堂ネットワーク」のFacebookページは こちらより

■「ビバふじみだい」のFacebookページは こちらより

■「ビバふじみだい児童育成クラブ」についての氷見市公式HP掲載分は こちらより

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[ 政策推進担当 ]
〒935-8686 富山県氷見市鞍川1060番地  Tel:0766(74)8011 Fax:0766(74)8255 お問い合わせ

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