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【レポート】氷見の藁と手仕事が、東京の年末年始を飾る(おらっちゃ広報vol.2)

更新日:2017年2月9日このページを印刷する

藁1

新しい年が始まり、はや一ヶ月が経過しました。

そんな中、今回は正月飾りの華やかさを懐かしめる話題をお届けしたいと思います。

東京と氷見を結ぶ、稲の藁(わら)のお話です。

昨年の12月半ばから、東京都世田谷区のショールームで、藁を使った季節展示が行われました。植物を活用した空間装飾を手がけるデザイン会社が、「日本の冬」をテーマに美しく演出したものです。

藁2

稲刈り後の田んぼの風景のように、円錐状に束ねられた藁たちが並んでいます。木の枝が伸びていく先には、白い瑞雲(ずいうん/吉兆を示す雲)。そして地には亀が佇み、天には鶴が舞っています。

実は、ここで使われている藁はみんな氷見生まれ。

氷見の藁が、遠く東京の地で活かされているのを眺めると、なんだか嬉しくなりますね。

藁3

 さて、この季節展示を社内の制作チームとともに手掛けたのは、東京都出身の笠原環(たまき)さん。専門学校で空間デザイン・意匠設計を学び、その卒業制作の過程で氷見・床鍋の藁細工と出会いました。

 ひとりで氷見と東京を行き来するうちに、床鍋の藁細工だけでなく、氷見の人や自然との触れ合いも重ねていった環さん。その時の体験が、今回の企画につながったのですね。

 「このように、藁で室内空間が彩られるのは何とも新鮮。新しい取り組みだね」と、お客さんにも好評だったとのこと。見た目の美しさだけでなく、鼻をくすぐる藁の香りが、東京のお客さんには心地よく感じられたことでしょう。

藁4

 

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 ちなみに、鶴亀の藁細工は、床鍋のおばあちゃんが手作りしたもの。

 お米の副産物として残される藁ですが、それらをしっかりと有効活用する知恵が、日本にはたくさん残されているのです。

 稲藁は、田んぼや畑の土にすき込んで土づくりに役立てられたり、飼育牛などの飼料(つまり、エサです)や敷き料(動物の下に敷くクッション材)として活用されたりしていますが、今回の展示を見ると、空間デザインの素材としても大きな可能性を秘めていることがわかります。

藁6

 また、円錐型の藁細工には、小滝地区の休耕田を活用して、無農薬・無肥料で作られた稲の藁が使われました。

藁

 この藁は、氷見暮らし一年生の東京からの移住者が、氷見の農家さんに教わりながら、仲間たちとともに無農薬・無肥料で育てた稲の藁です。

藁8

 

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 夏場には、水田に繁茂する雑草・コナギやヒエなどに悩まされながらも、何とか収穫の季節を迎えました。自分たちの「手」を動かして得られた収穫、その喜びはひとしおです。

 しかし、この稲たちも、まさか自分たちが東京へ旅することになるとは、この頃は考えもしなかったでしょうね(笑)。手刈りした後は、地元の方に「はざ(稲架)」をお借りし、そこにて「はざかけ」。しっかりと天日で乾燥させてから脱穀し、まとめて藁の束を作っていきました。

 そうしてできた氷見の藁を、環さんが東京で活用してくれました。環さんと床鍋のおばあちゃんの“つながり”から始まった、氷見の藁の、富山-東京間400キロの旅。

 今回は藁のお話でしたが、氷見には他にも、藤や竹、桜などを使った自然素材による伝統的な手仕事が、めでたい日の飾りから、実用の品まで、まだまだ受け継がれています。。代表的な例で言うと、三尾・床鍋の「そうけ」や、論田・熊無の「藤箕」など。

 これらには、先人から連綿と受け継がれる文化と知恵が息づいているように感じます。

 氷見の豊かな風土や歴史を私たちに感じさせてくれる、手仕事文化。

 その素材となる自然の恵み共々、みんなで大切に守っていきたいですね。

 

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