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鳥獣被害を防ぐために私たちにできることVol.5

更新日:2016年6月28日このページを印刷する

効果を上げる電気柵の使い方

 

 今月も電気柵設置のポイントと、より効果的に使う方法を紹介します。

 

ガイシは外向きに!

 電気柵の支柱に取り付けて電線をひっかけるガイシの向きにも注意が必要です。電気ショックを確実に与えるためには、ガイシをイノシシ側(=田畑から見て外側)に向けてください。

 イノシシに十字状の構造物を見せると、横よりも縦を先に触る個体の方が多いことがわかっています。電気柵も支柱と電線でできた十字状の集まりなので、イノシシは、電線より先に支柱を鼻で触って探査します。この時、ガイシがイノシシ側にあると、イノシシがガイシに触れて一緒に電線にも触れる可能性が高くなります。ガイシが逆側にあると支柱ばかり触ってしまい、支柱を押し倒して侵入してしまいます。

 金属製のガイシであれば、あまり大きな問題になりませんが、プラスチック製のガイシを使う場合は取り付け向きを十分注意してください。

ガイシが逆に設置された電気柵

【×:ガイシの向きが逆】

 

 

電気柵から作物がはみ出ないように!

 収穫時期になるとよく見かける光景があります。電気柵が田んぼ・畑に近すぎて一番外側の稲穂が電気柵の外へ頭を垂れていたり、蔓が伸びて電気柵の外側で実を大きくしているカボチャがあったり。このような田畑は電気柵をしていてもイノシシの被害にあいます。

 電気柵からはみ出た作物は、イノシシにとって絶好の試食品です。試食で美味しい味を覚えた後は、電気柵の中にある作物が食べたくて仕方がなくなり、執拗に電気柵の中へ侵入しようとします。こうなれば、前回紹介した設置ミスをしていると簡単に侵入されますし、適切に設置している柵でも侵入されることがあります。また、稲穂が覆いかぶさったりしていると電圧も下がるため、イノシシにさらに侵入されやすい状況になります。これから先、稲穂や野菜の実が電柵の外に出ていないか注意して日頃の管理を行ってください。

電柵からはみ出た稲穂

【はみ出した稲穂。もし手がイノシシだったら…】

 

 

二重柵は効果あり!

 先月からここまでに紹介してきた間違った設置の柵を経験して、何度も侵入したイノシシには電気柵の効果が薄くなることも少なからずあります。そのようなイノシシには、電気柵の内側にネットや網などを張る二重柵が効果を発揮します。

 まず大前提として、適切に電気柵を設置する必要があります。その上で電気柵の内側に市販の安価なネット(目合いの細かいネットの方が良い)を設置します。ネットが内側にあるおかげでイノシシが侵入をためらい、再度電気柵の探査をするようになります。その時に電線に触れ、電気ショックをしっかりと与えられれば侵入は止まります。

 電気柵を設置してもイノシシに侵入されるのは、人間側の問題です。まずは正しい設置方法を勉強してください。そして、侵入を覚えたイノシシにも、再度電気ショックを与える方法をとれば電気柵の効果は続きます。

電柵の内側に設置されたネット

【電柵の内側にネットを張った二重柵】

 

西日本農業研究センター 研究員 堂山 宗一郎

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